3日間で13万人もが参加するというロックフェス、フジロック2006に行って参りました。
といっても土曜の一日だけ。
ことしで10年目なんだそうで、Red Hot Chili Peppersが目玉アーチスト。このレッチリ目当てに、バンド仲間総勢7人で。レンタカー借りて。麦わら帽子買って。ウェストポーチ買って。ビニールシートとか小さな折りたたみイスとか雨合羽とかランタンとかいろいろ詰め込んで。
まあとにかく仲間に誘われるままによく把握せずに行ったんですが・・・参った。
何に参ったって、まず人が多い。そして、ありえない広さ。
場所は苗場のスキー場。スキー場の、ある程度平らなところ6カ所にステージが点々と設営されて、駐車場からお目当てのステージにたどり着くまでにゆうに30分は歩いたでしょうか。その6つのステージで、いろんなバンドが、朝から晩まで、ライブやるんです。ステージからステージへの移動だって遠いのなんの。
おみやげのTシャツ屋もディズニーランドの人気アトラクション並みに人がならんでいるし、食事は大きめの露店があちこちにたくさん出ていたけどえらく混んでるし・・・
トイレだって20分くらい行列だ。
広い野外に、雑然とビニールシートを敷いてみんな思い思いにビール飲んだりライブ聴いたりしてるんですが、私らが到着した昼過ぎには、メインステージの観客エリアにはもうほとんどあいてるスペースなし。ううう。
次に参ったのは、雨。ひどい雨。雨、雨、雨。いやー、山をナメてはいけませんね。
あまりにずっと降り続いたので、耐えかねて、臨時のテント作成。ビニールシートを、ゴミ袋裂いて作ったヒモで、木の幹に結んで、仮の宿を作りました。これがなかなか快適。
雨に濡れないって、なんてありがたいことなんだ!!!
身にしみました。涙。
そんな状況なもんだから、あちこちステージ歩き回る気力も起きず、夜9時半から始まる予定のレッチリをひたすら耐えて待つだけ。
と思っていたら、けっこうね、いいバンドが出てきました。メインステージだからかもしれないけど。
一番よかったのは、The Hivesというバンド。初めて知った。ヨーロッパっぽかったけど、どこのバンドだろう。と思ったら、スウェーデンのバンドでした。CD買わなきゃ。
往時のThe Whoを思い起こさせるような超ゴキゲンなパンクロック。全員、黒のシャツに黒のパンツに白いズボンつりに白いスカーフよ。ボーカルが可愛かった〜。ベースの名前はDoctor Mass Destructionだそうで。絶対に覚えろ、と、ボーカルの子が言ってました。
不思議なもので、というか当たり前なんだけど、いい演奏は客をひきつけるんですよね。いつの間にかステージ近くの「立ち見スペース」は人だかり。私も飛んだり跳ねたりして、しばし雨を忘れた。
あと記憶に残っているのは電気グルーヴ。いっちゃん最初にN.O.とShangri-Laという最大のヒット曲を演奏、それでワラワラと客が集まってきて。Shangri-Laはちょっと想い出の曲なので(笑)、私もワラワラとステージ近くに集まっていきました。ロックフェスってことを考えると、なかなか戦略的な曲順だと感心。その後は電気グルーヴの世界にどっぷり。テクノはビジュアルのCGも楽しいね。
で、いよいよ、レッチリ。
こいつぁマジすごかった。写真とりましたので、後でアップします(多分)。
何がすごいって、いや、もちろんね、演奏はサイコーでしたよ。雨と寒さと空腹に耐えて待った甲斐があった。
40過ぎとは思えないハードな演奏とハードなステージ。ボーカルのアンソニー、最後は破けたTシャツ着て腹みせてましたが、脇腹は百科事典といっても過言ではない(腕や胸は筋肉隆々なんですけど)。そんな彼らの姿が、ハッキリと分かるくらい近くで見えましたよ。めちゃかっこよかった。
いや、それよりも、何がすごかったって・・・
年甲斐もなく、初めて、立ち見オンリーのめちゃ盛り上がるライブっていうものを経験したのですが。
マジ怖かった。
まず、満員電車なんです。
それが、バンドが出てきた瞬間、うねり始める。後ろから前から左から右からものすごい力でうねる。
そこで思ったのは、「なるほど、人気ロックバンドのコンサートで観客が将棋倒しになって死ぬっちゅうのはこういうことか」と。人生勉強その一。
とにかく最初の4曲くらいは、その満員電車をどう生き抜くかで必死で、演奏なんて楽しむ余裕ゼロ。満員電車でタバコに火をつけるバカがいると思ったらマリファナのにおいがしてくるし。一緒にその混乱に突入した友達とは引き離され、でも一生懸命探していたらまた見えて、うねりに乗っかりながらも少しずつ近づいてようやく再会できて。その後はとにかく意地でも離れぬよう必死。
で、少し慣れてくると、ルールが見えてきた。人生勉強その二。
まず、人のことを考えなくてもいい。見ず知らずの前の人の肩に手を当て背伸びしてステージの方を覗いてOKだし、どうも危ないと思ったら腕とひじを使って周りを押しのけなきゃいけない。
そして、皆と同じ動きを心がける。みんなが跳ぶときは、一緒に跳ぶ。じゃないと、前の人の肩がアゴに入ったりします。疲れていようが何だろうが、とにかく、一緒に跳んで頭を振り回していた方が安全なのであった。
そして、その満員電車のすき間のところどころに、屈強な係の人がいるのに感動しました。
やばい雰囲気になってくると、でかい兄ちゃんが、特に暴れてるヤツの顔に強力懐中電灯の明かりを当てる。周りがちょっと冷静になるんですね、そうすると。もっと前の方ではペットボトルの水が時々飛んでたけど、これも観客をクールダウンさせるためにワザとやってたんじゃないかと思う。
で、まあ、ルールが見えてきて、ようやく、ライブを楽しむ余裕が出てきました。やっぱすげー。感動。
がんばって、よかった。ほんとに。
ステージ終了は夜11時過ぎ。出るのが一苦労でしたが、1時半くらいに宿にたどりつき、ちょっとビール飲んで仮眠して・・・日曜仕事だった私は朝イチの新幹線で帰ってきました。明日もお仕事なので寝ます。とにかくこの感動を忘れないうちに書き留めておきたかったので、珍しくエントリでした。レッチリ満員電車の写真だけは近々アップしたいと思ってます。だらだら長くなっちゃってすみません。また来年も行きたい、と思わせる、お祭り騒ぎでしたとさ。
ではおやすみなさい。
Recent Comments